ビットコインの価値は、経済的な不安定さの中で繰り返し再評価されてきました。このデジタル通貨は2009年、リーマンショック後の世界的な金融危機の影響を受けて誕生しました。2013年のキプロスの金融危機時には、ビットコインの存在価値が初めて実証されました。そして、2021年にはエルサルバドルがビットコインを法定通貨として採用するという歴史的な一歩を踏み出しました。
これらの事象は、ビットコインが求められ、その価値が認識される瞬間が世界各地で存在することを示しています。ビットコインは、伝統的な通貨と異なり、政府や中央銀行による管理を受けないデジタル通貨です。そのため、経済環境が不安定な時期には、その特性が投資家にとって魅力的に映るのです。
その一例として、最近のビットコイン専門企業であるリバーの資金調達が挙げられます。リバーは、ビットコイン・ライトニング・ネットワークの支払いと流動性を管理する大規模なライトニング・ノードの1つを運営しています。2023年には、3500万ドル（約47億円）のシリーズB調達を成功させ、ビットコインへの関心が高まっていることを示しています。
後半へ続く
リーマンショック：
2008年に起こった世界金融危機の一部で、巨大投資銀行リーマン・ブラザーズの破綻が引き金となりました。これにより信用収縮と大規模な経済不況が世界中に広がりました。
キプロス危機：
2012年から2013年にかけて発生したキプロスの金融・財政危機。急激な経済縮小と銀行システムの崩壊により、預金者の一部預金が没収されるという前代未聞の事態が生じました。
エルサルバドルのビットコイン法：
2021年にエルサルバドルで制定された法律で、ビットコインを同国の法定通貨として認めるものです。これにより、ビットコインは米ドルと並んでエルサルバドルの公式な通貨となり、全国の商店での使用が義務付けられました。これは世界で初めての事例であり、ビットコインの地位を大きく高めるものとなりました。
