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イーサリアムの新規格:ERC-6551について 後半

イーサリアムの新規格:ERC-6551について 後半

それでは、前半で述べた「ERC-6551」が具体的にどのようなものなのか、具体例を交えながら説明していきましょう。

前半はこちら

https://bitbit.tokyo/blog/1252/

 

NFTとERC-6551の違いを分かりやすく表現するならば、こうなります。「NFTは人形で、ERC-6551はリモート操作が可能なロボット」。つまり、NFTは固定的な存在で、その所有権を示すものであるのに対し、ERC-6551はそれぞれのNFTがブロックチェーン上で行動を起こすことができるロボットと考えることができます。

 

具体的には、ERC-6551により、各NFT(ERC-721トークン)はブロックチェーン上でアセットを所有したり、他のアプリケーションと対話したり、トランザクションの履歴を記録したりすることができます。そして、その操作はNFTの所有者によって制御されるため、所有者はNFTを通じてブロックチェーン上での行動を開始することが可能となります。

 

これはNFTがブロックチェーン上でより高度な活動を行うことを可能にし、ブロックチェーンの利用範囲をさらに広げる可能性があります。

 

では、既存のサービスがこの新規格によってどのように変化するのでしょうか。

 

例えば、NFTアートマーケットプレイスでは、現状では作品を購入するとその所有権を証明するNFTが手に入るだけです。しかし、ERC-6551が導入されると、NFTは単なる所有権の証明から、ブロックチェーン上でのさまざまな行動を起こす能力を持つ「アクティブな存在」へと進化します。その結果、購入者は作品の所有権だけでなく、作品自体が持つさまざまな可能性も手に入れることになります。

 

また、NFTゲームでは、プレイヤーが所有するキャラクターがブロックチェーン上でさまざまな行動を起こすことが可能となります。その結果、ゲームの体験はよりリッチでダイナミックなものとなり、プレイヤーの選択と戦略がゲームの世界にもっと深い影響を与えることになります。例えば、キャラクターがゲーム内のアイテムを集めたり、特定のクエストを完了したり、または他のキャラクターと交流したりする行動は、ブロックチェーン上に永続的に記録され、それぞれのキャラクターが独自のストーリーと歴史を持つことを可能にします。

 

さらに、仮想不動産プラットフォームでは、各土地のNFTが自身で建築や改良を行うことも可能になります。これにより、土地所有者は自身の土地の価値を高めるために、ブロックチェーン上で直接活動を行うことが可能になります。

 

このように、ERC-6551はNFTがブロックチェーン上でよりアクティブな役割を果たすことを可能にし、それによって既存のサービスがどのように進化するかを予想することは非常に興味深いです。

 

しかし、ERC-6551の可能性はそれだけにとどまらず、新たなビジネスモデルやサービスを創出する可能性もあります。そのため、この新規格を理解し、それを活用することは、新しいWeb3ビジネスの波に乗るための重要な一歩となります。

 

以上がERC-6551についての解説です。ブロックチェーンとNFTが進化を続ける中、今後どのような新たな規格やアプリケーションが生まれ、それが我々の生活やビジネスにどのように影響を与えるのかを見守ることは、これからのデジタル時代を理解し、その中で生き抜くための重要なスキルとなるでしょう。

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