早川書房とメディアドゥは、「ハヤカワ新書」の紙本とNFT電子書籍をセットで発売すると発表しました。NFT（ノン・ファンジブル・トークン）とは一意のデジタルアセットを表し、ブロックチェーン技術によって所有権と真正性が証明されます。
NFT電子書籍は、その一意性と流通可能性を活用し、新たな二次市場の創出を目指します。これまでの電子書籍は複製や再販が課題でしたが、NFT電子書籍ならば、スマートコントラクトを用いて転売の際の利益を出版社や著者に還元することが可能です。
さらに、NFT電子書籍には限定特典もつけられます。通常版とは異なるコンテンツを追加し、読者に新たな読書体験を提供することも可能です。
早川書房事業本部本部長の山口晶氏は「100万冊程度が売買されるようになれば二次流通市場が活性化する。多くの出版社にNFT電子書籍に参入してほしい」と期待を込めて話しています。
一方、メディアドゥはNFTデジタル特典付き出版物の流通によって、読者、クリエイター、出版社、書店の「四方よし」の流通サイクルを作りたいと語りました。
これからの出版業界の動向に注目です。
