手塚治虫の名作「ブラック・ジャック」の新作が、人工知能(AI)を用いて制作されることが発表されました。このプロジェクトは「TEZUKA2023」と名付けられ、慶応義塾大学の栗原聡教授と手塚治虫の長男である手塚眞さんが中心となって進められています。
以前、栗原教授のチームはAI技術を用いて手塚治虫の新作「ぱいどん」を発表しましたが、その時のAIの役割はキャラクター原案やあらすじの作成に留まり、実際の漫画化は人間が行っていました。しかし、今回のプロジェクトでは、200話以上ある「ブラック・ジャック」のエピソードを構造分析し、データ化することで、テキストや画像生成のAI技術の進化を取り入れ、より高度な「AIと人間の共創」を目指しています。
この新作は、今秋に「週刊少年チャンピオン」(秋田書店)で掲載される予定です。手塚治虫が生きていたら、必ずAIを使ったはずだと語る手塚眞さんの言葉に期待が高まります。AIと人間の共創による新たな漫画の可能性が、このプロジェクトを通じて広がることでしょう。