進化し続けるサイバーエージェントのAI技術
サイバーエージェントは10月4日、次世代のコンテンツ作成をリードするべく、AI事業本部に新たな2つの研究開発ラボ、「ゲームAI Lab」と「アニメーションAI Lab」を新設したと発表しました。これまで積極的にAIを広告やコンテンツ制作に導入してきた同社が、今後どのような革新をもたらすのかが注目を集めています。
AIを活かした広告事業の展開
サイバーエージェントは、2016年に「AI Lab」を立ち上げ、AIで広告効果を最大化する「極予測AI」をはじめとするサービスを展開。2023年5月には、独自の大規模言語モデル（LLM）を一般公開し、生成AIを活用して広告効果を一層高めるなど、広告クリエイティブ制作プロセスの再開発に力を注いできました。
ゲーム業界へのAIの適用強化
この度新設される「ゲームAI Lab」では、高品質なゲーム開発と新たなユーザー体験の創出を目指し、ゲーム生成AI技術の研究開発および社会実装に奮闘します。研究が進む領域は多岐にわたり、グラフィックやキャラクター生成、自然言語処理、強化学習、音声処理・合成など、ゲーム開発における新たなワークフロー構築が期待されます。
アニメーション業界への新しい風
「アニメーションAI Lab」では、生成AIを活用したアニメーションの新しい制作プロセス構築に挑戦します。これには、アニメーションを構成する要素、例えば背景やキャラクター画像、動き、音声、BGMの制作など、最新のアニメーション制作プロセスの研究と開発が含まれます。
技術の正しい社会実装を目指して
サイバーエージェントは、生成AI技術の研究においても、著作権保護や不正利用防止のため、類似性検知などの研究も進めています。これにより、技術の正しい社会実装および発展に寄与していく姿勢を見せています。
サイバーエージェントが新設した「ゲームAI Lab」と「アニメーションAI Lab」は、ゲーム開発とアニメーション制作の両領域において、AI技術を最大限に活かした新しいクリエイティブプロセスを生み出す可能性を秘めています。同社がこれまで築いてきたAI技術の実績と、これからの研究開発がどのように結実するのか、業界からの注目が集まるところです。
